経営・法律・ひとの気持ち

元美容師の特定社労士のぼやきです。異色の経歴ですが、様々な業界のお客様のため日々邁進しています!!経営だけでも法律だけでもひとの気持ちだけでもない、専門家ならではのバランス感覚を意識した解決策をご提案しています。

若手ホープを大企業に引き抜かれた話

とある製造業の中枢を担う、開発業務をしていた若手ホープが、逆立ちしても叶わない地元大企業に転職を決めたとのこと。

 

会社は彼に期待して、若くして役職も与え、研修をおこない、給与も地元賃金水準から見ても、また年齢からしても十分与えてきたつもりだった。

 

退職の理由を聞くと、

 

「ここにいてもやりたいことができない。」と。

 

どうやら中小企業では頻度が少ない固有の業務に関心を持ったようで、大企業ならそれが専門的にできるようだった。

 

その顧問先、定期的な面談をなかなかおこなえていないことがかねてからの弱みだったのだが、面談に限らず、もっと関わりを密にできていたら、退職の前兆や転職活動の様子くらいはキャッチできたはずで、ひょっとしたら結果が変わっていたかも?と思うと悔やんでならない。

 

あらためて承認だけでもなく、お金だけでもなく、やりがいだけでもなく、そのどれもがバランスがいい状態にしてあげること。それが経営者や上司の役目なんだろうなと改めて感じた出来事だった。

 

どんな会社も人手不足で、採用、採用と言っているが、その前に、やはり定着させなければ企業として先はないのだろう。自分がこの会社の社員だったら定着しているか??の視点があるだけで随分と労務管理が変わるように感じる。