経営・法律・ひとの気持ち

元美容師の特定社労士のぼやきです。異色の経歴ですが、様々な業界のお客様のため日々邁進しています!!経営だけでも法律だけでもひとの気持ちだけでもない、専門家ならではのバランス感覚を意識した解決策をご提案しています。

賞与の分割払を希望する若者

有望な若手〜中堅が昨年から立て続けに退職しているある顧問先。

 

経営者に対し、とにかく月次給与が足りないから、賞与なしでよいので月次で賞与を分割払で払ってくれないか、転職先は決めているのでさもなくば退職するとの直談判。

 

労務管理としては、やはり一人だけ特別扱いすることや、周囲が賞与時期に賞与をもらえなくなることへの心情的な理由など、基本的には反対のスタンスをとりながらも、お客様のために何パターンかのご提案を差し上げた。

 

結果的にはやはり退職に。

 

聞くと、今後はせっかく培った技術は活かさず、多忙で有名な全くの異業種にいくとのこと。長年頑張って身につけてきたその技術を投げ打ってまで少し総支給が多いところに移るということに、本人の無念さと育ててきた会社の無念さを感じた。

 

空前の人手不足。どうしても見栄えのいい求人票が多いことも事実。その転職が、社員にとって成功するものなのか?は置いておいて、企業は今後益々採用だけじゃなく、離職防止の視点で定着のための労務管理をしていく必要があると日々肌で感じる。

若手ホープを大企業に引き抜かれた話

とある製造業の中枢を担う、開発業務をしていた若手ホープが、逆立ちしても叶わない地元大企業に転職を決めたとのこと。

 

会社は彼に期待して、若くして役職も与え、研修をおこない、給与も地元賃金水準から見ても、また年齢からしても十分与えてきたつもりだった。

 

退職の理由を聞くと、

 

「ここにいてもやりたいことができない。」と。

 

どうやら中小企業では頻度が少ない固有の業務に関心を持ったようで、大企業ならそれが専門的にできるようだった。

 

その顧問先、定期的な面談をなかなかおこなえていないことがかねてからの弱みだったのだが、面談に限らず、もっと関わりを密にできていたら、退職の前兆や転職活動の様子くらいはキャッチできたはずで、ひょっとしたら結果が変わっていたかも?と思うと悔やんでならない。

 

あらためて承認だけでもなく、お金だけでもなく、やりがいだけでもなく、そのどれもがバランスがいい状態にしてあげること。それが経営者や上司の役目なんだろうなと改めて感じた出来事だった。

 

どんな会社も人手不足で、採用、採用と言っているが、その前に、やはり定着させなければ企業として先はないのだろう。自分がこの会社の社員だったら定着しているか??の視点があるだけで随分と労務管理が変わるように感じる。

突如ブログをはじめるの巻

特定社会保険労務士として、企業の人事に関する何でも屋をやりながら、娘2人を育てるパパ業、元美容師として妻と娘の専属美容師など、割と日々忙しくしています。

 

お仕事のこと、家庭のこと、趣味のことなど、のんびり気が向いたときにツラツラぼやいていくつもりです。

 

みなさま、どうぞよろしく。